お役立ち情報

投稿日|2026 年 07 月 08 日

kintoneで注文書を自動入力する方法!備考欄の自由記述もAIが解釈【AI-OCR活用】

kintoneで発注業務を管理していると、

・注文書の入力作業に時間がかかる
・取引先ごとに注文書のフォーマットが異なる
・備考欄に書かれた納品条件を見落としてしまう
・見積書や納品書との突き合わせが手作業になっている

といった課題に悩まされることがあります。

特に注文書は、金額や日付などの決まった項目だけでなく、
「午前中に納品してほしい」「土日は搬入不可」といった、
担当者ごとに書き方が異なる自由記述の指示
備考欄に記載されているケースが多くあります。

しかし従来のOCRでは、文字として読み取ることはできても、
その意味まで解釈することはできませんでした。

そこで今回は、AI-OCRプラグイン for kintoneを活用し、
注文書をレイアウト設定不要で自動入力する方法をご紹介します。

さらに、備考欄の自由な文章から納品条件をAIが解釈し、
指定した選択肢に自動変換して登録する方法
もあわせて解説します。

案件番号をキーに、見積書・注文書・納品書を1つの案件画面で
横断管理する運用イメージについてもご紹介します。

【この記事を読んでわかること】
・AI-OCRプラグインで注文書を自動入力する方法
・備考欄の自由記述から、納品条件をAIが判断して
ドロップダウンへ自動登録する方法
・案件番号をキーに見積書・注文書・納品書を
関連レコードで一元管理する方法

AI-OCRで注文書を自動入力!入力作業の負担を大幅に削減

kintoneの拡張機能であるAI-OCRプラグイン for kintone
活用する事で、帳票を見ながら値を打ち込んでいた入力業務を、
簡単に自動化することが可能となります。

AI-OCRプラグイン for kintoneは、
「ことば」でAIに指示を出すだけで、
請求書、契約書、見積書、注文書など、
様々な帳票から必要な情報を自由に抽出できます。

そのため、注文書のように取引先ごとにレイアウトが異なる帳票でも、
注文書ごとのレイアウト設定不要で、
簡単にご利用を開始いただくことが可能です。

今回は下記のような注文書を、
AI-OCRプラグインを利用してkintone上にデータ化していきます。

 

 

※掲載画像はデモ用に作成した架空の情報です。

注文書管理アプリを作成する

まずは、注文書内の情報を保存するフィールドを
kintoneアプリ側に設置します。

AI-OCRプラグインで保存先として指定できるフィールドは下記の通りです。

・文字列(1行)
・文字列(複数行)
・数値
・日付
・時刻
・ドロップダウン
・ルックアップ

今回は、案件番号・注文書No・見積書No・発行日・発注日・
納品希望日・納品場所・支払い方法・承認日・承認者・
承認印の有無・会社名・小計金額・消費税額・合計金額
といった基本項目に加えて、
明細を登録するテーブルフィールドも用意しました。

 

 

さらに今回のポイントとして、
備考欄の自由な文章から納品条件を判定するため、
「納品希望時間帯」「土日祝の搬入可否」という
2つのドロップダウンフィールド
も用意しています。

「納品希望時間帯」の選択肢には「午前」「午後」「指定なし」、
「土日祝の搬入可否」の選択肢には「可能」「不可」を設定しています。

 

 

明細情報を登録するため、
事前にテーブルフィールドも作成しておきます。

 

 

これでアプリ側の準備は整いました。

今回はゼロからアプリを作成していますが、
AI-OCRプラグインは既存のアプリにインストールして
ご利用いただくことも可能です。

すでにkintone上で発注管理をされている場合は、
フィールドの設置作業は不要となります。

AI-OCRプラグインを設定する

必要なフィールドを作成したら、
次はカスタム読取り項目の設定をします。

カスタム読取り項目では「抽出項目」欄に
データ化したい帳票上の項目名を「ことば」で入力し、
「フィールドタイプ」「対象フィールドコード」欄で
保存先のフィールドを指定します。

まずは、注文番号・見積番号・案件番号・発行日・発注日・
納品希望日・納品場所・会社名・支払い方法・承認日・承認者
といった基本項目を設定します。

「お支払い方法」はドロップダウンフィールドにしているため、
「振込or引き落しで回答」のように補足指示を追記し、
AIの回答をあらかじめ用意した選択肢に絞っています。

また「会社名」は「k&iソリューションズ以外の会社名」と指示することで、
注文書上に記載されている取引先名だけを正確に抽出できるようにしています。

 

 

続いて、承認印の有無・合計金額・小計金額・消費税額・
備考欄の内容を設定します。

そして今回の最大のポイントが、
17番目・18番目に設定した下記の抽出項目です。

・「備考欄の内容から、納品希望時間帯を午前・午後・指定なしで回答」
・「備考欄の内容から、土日祝の搬入可否を可能・不可で回答」

 

 

今回の注文書の備考欄には、下記のような文章が記載されています。

「納品は現場作業員による搬入のため、
午前中の到着を希望いたします。
また、ビル管理規則により土曜・日曜・祝日の搬入は
受け付けられませんので、あらかじめご了承ください。」

この文章には「納品希望時間帯:午前」
「土日祝の搬入可否:不可」とは一言も書かれていません。

単純なキーワード検索や従来型OCRでは、
この備考欄をそのままテキストとして読み取ることはできても、
「午前中の到着を希望」という表現から意図を判断し、
選択肢に変換することはできません。

AI-OCRプラグインでは、生成AIが文章全体の意味を理解したうえで、
あらかじめ用意しておいたドロップダウンの選択肢に
自動で当てはめて登録できます。

これは、値同士を比較・計算するようなkintoneの標準機能
(計算式など)では代替できない、
AI-OCRプラグインならではの処理です。

実際に注文書を読み取ってみる

それでは解析が終わりましたので、読み取り結果を見てみましょう。

 

 

案件番号・注文書No・見積書No・発行日・発注日・納品希望日・
納品場所・支払い方法・承認日・承認者・承認印の有無・会社名・
小計金額・消費税額・合計金額まで、正しく読み取ることができました。

続いて、今回のポイントである備考欄まわりの読み取り結果です。

 

 

備考欄には元の文章がそのまま「文字列(複数行)」フィールドに
登録されつつ、そこから解釈した内容として、

・納品希望時間帯:午前
・土日祝の搬入可否:不可

が、あらかじめ用意しておいたドロップダウンの選択肢通りに
自動登録されています。

備考欄を1件ずつ読んで担当者が判断していた作業を、
AIが自動で肩代わりできることが確認できました。

明細情報についても、テーブルフィールドへ正しく自動入力されています。

 

 

品名・単価・数量・金額・備考まで、8行すべて正確にテーブル化されており、
担当者による転記作業は不要です。

案件番号をキーに見積書・注文書・納品書を横断管理

注文書単体の読み取りだけで終わらせず、
kintoneの関連レコード機能を活用することで、
案件単位での発注管理を効率化できます。

今回のデモでは、注文書に記載されている「案件番号:A-1024」を軸に、
案件管理アプリ側で見積書・注文書・納品書の情報を
横断的に確認できるようにしています。

 

 

案件レコードを開くと、

・見積一覧:どの会社から、いくらで見積を受けたか
・注文書一覧:どの内容で発注したか、発注金額はいくらか
・納品書一覧:いつ納品され、検収は完了しているか

を、同じ画面上で確認できます。

これにより、見積金額と発注金額に差異がないか、
発注した内容がきちんと納品されているか、
検収が完了しているかといった、
発注担当者が案件ごとに確認したい情報を、
複数のアプリやファイルを行き来することなく一目で把握できます。

見積書からの案件連携については、
下記の記事もあわせてご確認ください。

参考:異なるレイアウトの見積書を同じ設定でOCR!案件番号をキーに案件管理へ自動紐付けする方法【AI-OCR活用】
参考:kintoneで納品書を自動入力する方法!検収印の有無をAIで自動判定【AI-OCR活用】

注文書業務では、備考欄の自由記述こそAIが活きる領域

今回ご紹介したように、AI-OCRプラグイン for kintoneは、
単に注文書の項目を読み取るだけではありません。

単価×数量の検算のような数値同士の比較や、
発注日と納品希望日の差分による緊急度判定といった処理は、
kintoneの計算式やIF関数でも実現可能です。

しかし、備考欄に自由な文章で書かれた納品条件の解釈や、
表記ゆれのある記載内容から意図を汲み取った選択肢への変換といった、
非構造化テキストの意味理解が必要な処理は、
生成AIならではの領域です。

注文書は請求書や契約書と比べても、
現場担当者が備考欄へ自由にコメントを書き込むケースが多い帳票です。

この「書き方が人によってバラバラな自由記述」を
そのまま構造化データへ変換できる点が、
注文書業務におけるAI-OCRプラグインの大きな強みと言えます。

AI-OCRプラグイン for kintoneでは、
今回ご紹介した機能以外にも、
OCR後のデータ加工・補完・判断処理までAIが自動化できます。

例えば、

・住所から郵便番号を自動補完
・法人形態の略称を正式名称へ変換
・OCR後の文章を自動校正
・外国語帳票の自動翻訳

など、様々な活用方法があります。

まとめて確認したい方はこちらもご覧ください。

AI-OCR活用方法のまとめ記事はこちら kintoneでOCRを活用したデータ入力・加工の自動化まとめ【AI-OCR活用】

 

AI-OCRプラグイン for kintoneは30日間の無料お試し利用が可能です。

AI-OCRプラグイン for kintoneを30日間試してみる

 

注文書のような、取引先や担当者によって書き方が異なる帳票でも、
レイアウト設定不要で自動入力できるだけでなく、
備考欄に書かれた自由な文章の意味まで解釈して
構造化データに変換できます。

まずは一部の注文書から、
自動入力と条件判定の効果を体感してみてください。

製品に関するご質問、ご相談についても
info@kandi-sol.co.jpまで
お気軽にお問い合わせください。

お役立ち情報

Useful Information