「AI-OCRを導入すると、実際どれくらいコストが下がるのか」
料金プランや機能を比較していても、
この一番知りたい部分が、
具体的な数字として見えづらいと感じたことはないでしょうか。
以前の記事では、
「精度が100%かどうかではなく、
確認作業を含めたトータルの費用対効果で考える」という
考え方をご紹介しました。
本記事では、その考え方をさらに一歩進めて、
月間の帳票枚数別に、
手入力とAI-OCRのコストを試算した5つのパターンをご紹介します。
自社の帳票枚数に近いパターンと照らし合わせることで、
導入によってどの程度のコスト削減が見込めるか、
具体的なイメージを持っていただけるはずです。
【この記事を読んでわかること】
・費用対効果を試算する際の前提条件
・月間帳票枚数別、5パターンの費用対効果シミュレーション
・帳票枚数に応じた、プラン選びの考え方
・確認作業のコストが、手入力とAI-OCRで大きく変わらない理由
・入力コスト削減にとどまらない、リードタイム短縮やデータ活用の価値
試算の前提条件
今回のシミュレーションでは、以下の前提で試算しています。
・手入力コストは、派遣スタッフの平均時給1,900〜2,188円をもとに、
1帳票あたりの転記・加工作業に2分かかると仮定
・AI-OCRプラグイン for kintoneのコストは、各年間プランの費用(税込)を採用
・帳票の種類や難易度による、作業時間の差は考慮していません
実際の削減効果は、帳票の種類や運用体制によって変動します。
そのため、以下でご紹介する数字は、
あくまで目安としてご覧ください。
帳票枚数別、5パターンの費用対効果シミュレーション
月間の帳票枚数を5段階に分けて、
年間の手入力コストとAI-OCRプランの費用を比較しました。

月間100枚程度の少量利用から、
月間4,500枚に及ぶ大量利用まで、
いずれのパターンでも、
手入力よりAI-OCRプラグインの方がコストを抑えられるという結果になりました。
特に、月間800枚を超えるあたりから、
年間の削減額が数十万円単位に達しており、
帳票処理業務の負担が大きい企業ほど、
導入効果を実感しやすいことが分かります。
一方で、月間100枚程度のパターンでは、
年間の削減額だけを見ると、
他のパターンに比べて小さく感じられるかもしれません。
しかし、
入力コストの削減額は、AI-OCR導入によって得られる価値の一部に過ぎません。
後述する「リードタイムの短縮」や「データ活用」といった価値は、
帳票枚数の多い・少ないに関わらず、同じように得ることができます。
削減額の大小だけで、導入の要・不要を判断しないことをおすすめします。
帳票枚数に応じた、プラン選びの考え方
「月間100枚程度なら、
わざわざ有償のOCRを導入するほどではないのでは」
と思われるかもしれません。
しかし、月間100枚程度の利用であっても、
1帳票あたりの処理時間の短縮や、
後述するデータ活用の価値は、
枚数の多い企業と変わらず得られます。
「削減額が小さいから効果が薄い」のではなく、
「もともと入力に割いていた時間そのものを、
他の業務や分析に回せるようになる」という点こそが、
帳票枚数を問わず得られる本質的な価値です。
そのうえで、
費用面での考え方もあわせてご紹介します。
年間の削減額という数字だけを見ると、
月間100枚のパターンは他のパターンに比べて小さく見えますが、
以前の選び方記事でもご紹介した通り、
AI-OCRは精度に関する不確定要素があるサービスのため、
・いきなり高額プランで大量契約するのではなく、
まずは少額プランでスモールスタートできるか
という視点も重要です。
月間100枚程度の利用であれば、
年額66,000円のスタータープランで十分に運用でき、
自社の帳票でどの程度の効果が出るかを、
低コストで見極めることができます。
一方で、シミュレーション結果を見ると、
帳票枚数が増えるほど、
削減額の伸び方が大きくなっていることも分かります。
これは、AI-OCRプラグインのプラン費用が、
枚数の増加に対して緩やかにしか増えない定額制であるためです。
手入力コストは枚数に比例してそのまま増加していくため、
・複数拠点の帳票をまとめて処理している
・月末や決算期に、帳票処理が集中する
・部署をまたいで、同じような転記作業が発生している
といった、帳票処理量の多い企業ほど、
削減効果を大きく得やすい構造になっています。
将来的に帳票枚数が増えた場合も、
契約更新のタイミングでプランを変更できるため、
最初から高額なプランを選ぶ必要はありません。
確認作業のコストは、手入力でも発生している
今回の試算には、
読み取り結果を人が確認する時間のコストを含めていません。
「その分を含めたら、
実際の削減額はもっと小さいのでは」
と思われるかもしれませんが、
この点は、手入力の場合でも同様です。
以前の記事でもお伝えした通り、
AI-OCRに限らずOCR・AI製品全般において、
読み取り精度を100%保証することはできません。
しかし同時に、
人が手入力する場合も、
入力しっぱなしで確認をしないケースは考えにくく、
転記ミス・入力漏れ・桁の見間違いを防ぐための
確認作業は通常発生しています。
つまり、
・手入力+確認作業
・AI-OCRによる読み取り+確認作業
を比べたとき、
「確認作業」という工程自体は、
どちらの方法でも同じように必要であり、
この部分のコストは大きく変わりません。
差が生まれるのは、
あくまで「転記・入力そのものにかかる時間」の部分です。
そのため、確認作業のコストを踏まえても、
今回のシミュレーションで示した削減額から、
実態が大きく変わる可能性は低いと考えられます。
コスト削減にとどまらない、AI-OCRならではの価値
ここまでは「入力コストの削減額」を中心にご紹介しましたが、
AI-OCRプラグイン for kintoneには、
コスト削減だけに収まらない価値があります。
そしてこれらの価値は、
月間100枚のような少量利用であっても、
月間4,500枚のような大量利用であっても、
変わらず得ることができます。
むしろ、帳票の枚数が少ない企業ほど、
「わざわざ人手をかけるまでもない」と感じていた業務にこそ、
次のような価値が眠っている可能性があります。
①圧倒的に短いリードタイム
AI-OCRプラグイン for kintoneの平均処理時間は、
1帳票あたり約15〜25秒です。
人が手入力する場合、
1帳票の転記・加工作業に数分かかることを踏まえると、
入力にかかる時間そのものを、大幅に短縮できます。
②非同期処理により、担当者の時間を他の業務に充てられる
AI-OCRの読み取りは非同期で処理されるため、
担当者はOCRの完了を画面の前で待つ必要がありません。
帳票をアップロードした後、
その待ち時間を他の業務にあてられることは、
単純な処理時間の短縮以上に、
担当者の業務全体の生産性向上につながります。
③これまで諦めていたデータ分析が可能になる
手入力の負担が大きいために、
「本当は分析したいが、入力の手間を考えると諦めていた」
というデータも多いのではないでしょうか。
特に月間100枚程度の少量の帳票は、
「わざわざ人の手を割いて入力・分析するまでもない」
と判断され、これまでデータ化自体を見送られてきたケースも多いのではないかと思います。
AI-OCRであれば、そうした「規模が小さいために後回しにされてきた業務」でも、
低コストかつ短時間でデータ化に着手できます。
読み取り結果がそのままkintoneのレコードとして登録されるため、
・過去の帳票データを横断的に検索する
・金額や件数をリアルタイムにグラフ化し、ダッシュボードとして可視化する
・蓄積したデータをCSVで出力し、基幹システムや会計システムと連携する
・kintone上で生成AIによるデータ分析を行い、傾向やリスクを把握する
といった、これまで入力コストの高さゆえに
実現できなかった業務改善にまで、活用の幅を広げることができます。
つまりAI-OCRプラグイン for kintoneがもたらす価値は、
「入力コストの削減額」という数字だけでは測りきれない、
業務そのものの変化にあります。
自社の帳票枚数に当てはめて、費用対効果を確認する
今回ご紹介した5つのパターンのうち、
自社の帳票枚数に近いものはあったでしょうか。
・年額6万円からの定額制で、帳票枚数に応じたプランを選択可能
・少量利用でもスモールスタートしやすい料金設計
・帳票処理量が多いほど、削減効果を大きく得やすい構造
・1帳票あたり約15〜25秒という短いリードタイムと、非同期処理による業務効率化
・kintoneと組み合わせることで、検索・集計・ダッシュボード化・CSV出力・AI分析まで活用可能
という特長があり、
帳票枚数の規模を問わず、
入力コストの削減にとどまらない費用対効果を見込みやすいサービスです。
帳票の自動入力の具体的な活用例については、
下記のまとめ記事もあわせてご覧ください。
AI-OCR活用方法のまとめ記事はこちら kintoneでOCRを活用したデータ入力・加工の自動化まとめ【AI-OCR活用】
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