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投稿日|2021 年 10 月 12 日

kintoneで簡単実現!令和4年改正電子帳簿保存法への具体的な対応方法

2022年(令和4年)1月1日から施行される電子帳簿保存法の改正が目前に迫っています。

改正後の電子帳簿保存法では、取引先からメール等で届く請求書や領収書などの文書データを紙に出力して保存することができず、データのまま保管することが規定されています。

そのため、文書データを保存するために電子帳簿保存法の要件に適合した文書管理システムが必要になりますが、今から製品を検討しても間に合わない!とお悩みの企業様が多いのではないでしょうか?

今回はkintoneを利用した電子帳簿保存法への対応を実現する具体的な方法をご紹介します。

電子帳簿保存法で規定されている要件

まず、メールや電子契約サービスで交わした契約書等をデータ保存する場合、税務署への事前申請は必要ありません。
課税期間の途中でも、思い立った時にすぐに文書の電子化をスタートすることができます。

それでは事前申請などの手続きはいらないとして、どのようなことを守ればいいのか?
ということですが、それがこちらの4つの要件となります。

  1. 真実性の確保
  2. マニュアル等の関係書類の備え付け
  3. 見読性の確保
  4. 検索性の確保

上記のうち、2のマニュアル等の関係書類の備え付け要件、3のディスプレイなどで文書データを明瞭な状態で閲覧ができるようにしておくという見読性の確保要件はお客様側で意識せずとも、kintoneを利用することで容易に対応が可能です。

そうすると、1の真実性の確保と4の検索性の確保についての対応がお客様側で必要となります。

真実性の確保要件への対応

真実性の確保要件については、下図対応方法のいずれかを選択できます。
「いずれか」ですので、どれか1つでも満たしていれば要件クリアとなります。

上記のうち、弊社では2の「事務処理規程の備え付け」による対応を推奨しています。

1と4の認定タイムスタンプによる対応については、タイムスタンプ付与の都度コストがかかり、
サービスによっては法律上で要求されている一括検証機能の実装をお客様側で行う必要があります。

3のデータを改ざん/削除ができないシステム、またはログが残るシステムの利用については、
GDPR(欧州一般データ保護規則)や、その流れを汲む改正個人情報保護法の削除要求に対応ができません。 ※1
削除要求に応じない場合は、例えばGDPRだと約20億円もの多額の制裁金が課される可能性があります。
電子帳簿保存法への対応だけではなく、その他の関連業法なども意識した検討が必要です。

上記の理由から、弊社では事務処理規程の備え付けによる柔軟な対応を推奨しています。 ※2
事務処理規程につきましては、国税庁より各種規程等のサンプルが公開されています。

また、弊社では弊社グループの税理士法人で監修した事務処理規程、申請書、報告書の雛形をAdobe Sign連携プラグインのご契約者様に無償提供しております。
kintoneによる運用を前提とした事務処理規程の作成方法につきましても、当プラグインのマニュアル上で解説しておりますので、短期間で電子帳簿保存法に対応した運用をスタートすることができます。

※1 kintoneは3のデータを改ざん/削除ができないシステムとして運用することができません。
アクセス権限の設定、プラグインや機能開発などでレコード削除機能を制御した場合でも、システム管理者側で当機能の適用を任意に解除することが可能であるため、弊社では事務処理規程による対応を推奨しています。
また、訂正/削除のログを残す運用につきましては、kintoneの仕様上レコード削除を行った場合に詳細な内容を確認することができません。
(2020年11月5日東京国税局調査開発課にも確認)

※2 先日弊社も登壇したアドビ社主催のAdobe Signユーザー会でパーソルホールディングス様もkintoneと事務処理規程による対応を紹介されていました。当日の内容は下記リンク先をご覧ください。(アドビ社のページに飛びます)

Adobe Signユーザー会:パーソルホールディングス事例紹介や電子サインを使い倒すグループディスカッションも白熱!
https://blog.adobe.com/jp/publish/2021/08/12/dc-online-user-meeting-in-july.html#gs.dnloy5

検索性の確保要件への対応

検索性の確保要件については、下記の要件を満たす必要があります。

  1. 日付、金額、取引先名称の主要項目が検索条件として設定できる
  2. 日付と金額については範囲指定して検索できる
  3. 2つ以上の項目を任意に組み合わせて検索できる
  4. 検索項目について記録事項がない電磁的記録を検索できる

こちらの要件につきましては、下図のようにkintoneにフィールドを設置することで対応が可能です。

文書データを取引先から受領した時やkintoneからAdobe Signにて署名依頼を送信する際に、kintoneに設置したフィールドに各情報を入力することで電子帳簿保存法に対応した運用が可能です。

また、Adobe Sign連携プラグインの機能で実現するAdobe Signのフィールド情報をkintoneのフィールドに紐づける機能や、kintone上でPDF帳票を作成できる拡張機能を併せて利用することで、より効率的な運用が実現します。

kintoneなら短期間で電帳法対応可能!

kintoneで電子帳簿保存法対応を検討される場合、お客様側で対応すべき要件は「真実性の確保」「検索性の確保」のたったの2要件です。
事務処理規程を備え付け、kintone上で文書データを適正に運用いただくことで短期間に電子帳簿保存法への対応が可能です。

k&iソリューションズでは電子帳簿保存法や各業法への対応から、Adobe Sign、kintoneの初期設定代行までご支援が可能です。
また、電子帳簿保存法に精通した税理士含めた士業グループとして、コンサルティングサービスのご紹介も行っておりますので、ご興味がございましたら、是非k&iソリューションズまでお問い合わせください。

【2021.10.14追記】kintoneでスキャナ保存はできるか?

電子取引で交わしたデータを保存する方法とは別に、「紙」で受領した文書データをスキャンしてデータを保存する方法についても電子帳簿保存法で規定されています。
こちらの方法は令和4年改正電子帳簿保存法上でも、電子取引と比べて厳しい要件が設定されていますので注意が必要です。

スキャナ保存の要件では、「データを改ざん/削除ができないシステム、またはログが残るシステムの利用」がマストとなりますので、
現在「紙」で保管している文書もデータにして保存したい場合は、kintoneでは対応ができないということになります。

しかし、実はスキャンしたデータをkintoneに保存すること自体は全く問題ありません
電子帳簿保存法上問題となるのは、スキャンした後に「原本となる紙の文書を破棄した場合」です。

「紙」の原本を破棄せずにkintoneにスキャン後の文書データを保存することは全く問題がありませんので、電子取引で交わしたデータ、紙の文書をスキャンしたデータの双方をkintone上で適法に保管することができます。

また、専用の文書管理システムなどを利用し、電子帳簿保存法上の要件を満たすことで「紙」の原本を破棄することができるようになりますが、原本破棄には別のリスクが生じます。
民事訴訟において、文書の提出は「原則、原本によってしなければならない」とされていますので、「紙」で受領した文書を破棄してしまうと訴訟上の証拠価値に影響を与える可能性があります。

スキャナ保存においても、電子帳簿保存法への対応だけでなく他法令への影響を検討する必要があります。

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